雨模様の本来の意味と使い方!生憎の天気とはどんな天気?雨降り?


友人に「こっちは雨模様だよ」と言われたら、どんな天気の状態だと思いますか?

雨が降っている状態?それともまだ降っていない状態?

これは結構悩みますよね。

雨模様は、人によって意味や使い方に違いがある難しい言葉です。

また、あいまいな表現で「生憎の天気」と言う場合もあります。

こちらもどんな天気か気になります。

では実際にどのような意味や使い方をされているのか詳しく見ていきましょう!

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「雨模様」本来の意味と使い方

雨模様は「あめもよう・あまもよう」どちらの読み方でもOKです。

雨模様は「あめもよい・あまもよい(雨催)」から変化して出来た言葉です。

この「もよい(催い)」とは「催す」の意味があり「ある状態が起こりはじめる」時に使う言葉です。

例えば「吐き気を催す」や「眠気を催す」といった状態は、実際には吐く前の気分が悪い状態や眠たくても寝ていない状態ですよね。

ですから「雨模様」は「雨を催す」と同じで、本来の意味は「今にも雨が降りそうな空の様子」という事になります。

正しい使い方は「雨が降りそうな曇り空」の状態です。

つまり「どんよりとした天気」ですね。

「雨模様」最近の使い方

本来はまだ雨が降っていない状態で使う「雨模様」ですが、最近は人によって使い方が様々です。

ぐずついた天気と同じように「雨が降ったりやんだりしている不安定な状態」で使う人もいます。

他にも「小雨が降っている状態」つまり雨がパラつく状態でも使います。

これは「雨を催す」→「雨模様」→「雨の様子」と変化した為、本来の意味「催す」が消えてしまったことが考えられます。

このような使い方が増えてきている為、辞書によっては本来の意味と最近の意味、両方を記載しています。

また実際にどんな状態かわからない時「あっちは雨模様らしいよ」と「雨が降っているっぽい(らしい)様子」の場合にも使います。

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雨模様は「雨が降りそうな状態」、「雨が降ったりやんだりしている状態」、「小雨が降っている状態」、「雨が降っているらしい(未確認)」の4つの使い方が存在しています。

結局どんな天気か判断できない言葉ですね。

「雨模様」はどの意味で使っている?

実際にどのような意味で「雨模様」を使っているか文化庁が調べました。

平成15年度と平成22年度に行った「国語に関する世論調査」の結果は以下の通りです。

A.雨が降りそうな様子
38.0%→43.3%

B.小雨が降ったりやんだりしている様子 
45.2%→47.5%

AとB両方OK
9.4%→4.8%

このようにA(本来の意味)よりB(最近)の使い方が多い結果になりました。

NHKでは?

雨模様は「すでに雨が降っている状態」として、辞書に新しい用法を認めるものがあることから、NHKでも放送で使ってよいことにしています。

ただし、雨模様を使う場合は、具体的に雨の様子を記述するように心がけているみたいです。

しかし天気予報では、意味があいまいで解釈が分かれる表現なので使いません。

この他に天候の状態をあらわす「荒れもよう」も、天候がやや荒れていたりする場合に使っています。

「生憎の天気」意味と使い方

雨模様と同じようにどんな天気かわかりにくい表現で「生憎の天気」という言葉があります。

生憎(あいにく)は「都合の悪い様子や具合の悪い様子」の意味があり、期待や目的にそぐわない場合に使います。

「生憎の天気」は天候が期待にそぐわず、残念に思う場合に使う言葉です。「生憎の空模様」も同様です。

でもこの場合「生憎の雨」と言った方が伝わりますよね。

例えば、流れ星を観に行こうと思ってラジオを聞いた時に「生憎の天気」と言っていたらどうでしょう?

曇りで流れ星が観る事ができない場合も、天候が期待にそぐわず、残念に思います。

こう考えると晴れの場合も、中には雨を期待していた人もいるわけですから、「雨=都合が悪い」とはなりません。

しかし「生憎の天気」の使い方は、ほとんどが雨降りの場合に使います。

これからは「生憎の天気」より「生憎の雨」と言った方が良さそうですね。

あとがき

天候をあらわす言葉「雨模様」と「生憎の天気」の意味と使い方はいかがでしたか?

あいまいな表現で使う人と受け取る人によって認識が違います。

これからは相手に天気を伝える時、具体的な状態を説明するように心がけましょう!

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