夏至の日は、なんとなく昼が長い日という事はわかりますが、どんな食べ物や風習があるのかピンときません。
今回は、年によって日付がかわる今年2019年はいつなのか?日の出と日照時間について。
また、どんな食べ物や風習があって、日本と世界ではどんなイベントが行われているかを紹介します。
夏至とは?日の出と日照時間
夏至は、※二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつです。
(※二十四節気:1年を24等分して季節をあらわす暦)
北半球では、1年の中で最も昼(日の出から日没)の時間が長くなる日です。
しかし、南半球ではこの逆になり日の出から日没(日の入り)の時間が短くなります。
この日を夏至日(げしび)と呼びます。
また期間としての意味もあり、次の節気『小暑』の前日までの約15日間を夏至と呼びます。
よく間違いやすいのが、夏至の日は、日の出が1番早くて日没が1番遅い日だと、勘違いしていることです。
夏至の日は、日の出から日没までの時間、つまり日照時間が長い日が夏至ということになります。
ここで、日の出が最も早い日と日没が遅い日は、いつなのか気になりますよね。
日の出が早い日は、夏至の1週間位前になり、日没は1週間位後になります。
夏至の日2019年はいつ?
夏至の日は、年によって多少ズレがあり、いつも同じ日ではありません。
日本では毎年6月21日頃が夏至日となり、今年2019年は6月22日(土)になります。
期間であらわすと、次の節気『小暑』が7月7日ですので、その前日7月6日までの間になります。
期間:2019年6月22日~7月6日
北極圏の近くの国では、この夏至期間が長いため、夜中でも太陽が沈まない現象『百夜(びゃくや・はくや)』が多く見られます。
夏至期間の七十二候
二十四節気を約5日ずつ3つに分けた七十二候では、
気象の動きや動植物の変化を教えてくれます。
夏至の期間の七十二候
【初侯】6月21日~25日頃
乃東枯(ないとうかるる):夏枯草が枯れる
意味:冬至の頃に芽をだした『靫草(うつぼぐさ)』が枯れていく頃
【次候】6月26日~30日頃
菖蒲華(しょうぶはなさく):あやめの花が咲く
意味:菖蒲(あやめ)の花が咲く頃
【末候】7月1日~6日頃
半夏生(はんげしょうず):カラスビジャク(サトイモ科の多年草)が生える
意味:半夏生(カラスビジャク)が生える頃
半夏生は農家が田植えを終わらせる節目にもなっていました。
夏至の食べ物・風習
夏至は地域によって、七十二候の半夏生に決まった食べ物を食べる風習が多いです。
【冬瓜(とうがん)】
冬瓜は富山県ではカモリ、沖縄県ではイブイと呼ばれています。
貯蔵性に優れ、冬まで日持ちすることから冬瓜と呼ばれています。
身体を冷やす作用や排泄作用があるため、冷え性の人や下痢、頻尿の人は食べ過ぎに注意して下さい。
【焼き餅(もち)】
新小麦で焼き餅を作り、神様に供えて豊作を祈願します。
昔は七十二候の半夏生までに田植えが終わり、手伝ってくれた人に配る風習があります。
主に関東地方が多いですが、島根県や熊本県でも同様の行事があります。
【タコ】
関西地方では、夏至の日ではなく半夏生にタコを食べる風習があります。
これは、関東の焼き餅の由来と同じように田植えが終わり、作物がタコの足のように、大地にしっかりと根が張ることを祈願する意味があります。
【その他】
福井県では焼きサバや京都では水無月(和菓子)など、地域によって様々な風習があります。
日本の夏至イベント
【夏至祭1】
三重県伊勢市にある二見興玉(ふたみおきたま)神社では、夏至の日に、夫婦岩の間から昇る朝日を浴び禊(みそぎ)を行います。
2019年の申し込みは4月1日からとなり、定員になり次第終了します。
【夏至祭2】
北海道当別町(とうべつちょう)は、夏至祭の本場スウェーデンのレクサンド市と姉妹都市で、本場同様の夏至祭が楽しめます。
今年2019年は6月23日(日)に開催されます。
内容は本場スウェーデン同様、マイストングの立ち上げ、フォークダンスが楽しめる他、グリーンコンサート、当別産の食材を使った『北欧プレート』が楽しめます。
マイストング画像↓
【ライトダウンキャンペーン】
環境省では、2003年から地球温暖化防止の為、各施設や家庭の照明を消してもらう『CO2削減/ライトダウンキャンペーン』を行っています。
夏至の日の夜8時から10時までの2時間、一斉に消灯するように呼び掛けています。
有名な建物は、
北海道:五稜郭タワー
東京都:東京駅、東京タワー、東京スカイツリー、レインボーブリッジ
大阪府:大阪城、通天閣
などがあり、全国各地の有名な施設がこのキャンペーンに参加しています。
【100万人のキャンドルナイト】
カナダ発祥のイベントで、日本では2003年の夏至の日に第1回が行われました。
こちらのイベントは、スローライフをテーマに行うもので、キャンドルを囲みゆるやかに過ごす時間や人とのつながりを大切にすることが目的です。
世界の夏至祭
【スウェーデン】
スウェーデンでは夏至祭を『ミッドサマー』と呼び、1年の中で最も大事な日です。
マイストングの周りで、人々が民族衣装を着て手をつなぎ、歌ったり踊ったりします。
踊り疲れたら、食事をして、また踊りだし夏至の日を楽しみます。
食べ物は、ニシンの酢漬けやジャガイモをゆでた物。サーモンやスペアリブを食べ、食後にイチゴを食べます。
【フィンランド】
フィンランドでは夏至祭を『ユハンヌス』と呼びます。
湖のそばでたき火を燃やし、一晩中踊りが続きます。
食べ物は、乳製品やソーセージ、ジャガイモが供えられます。
【ノルウェー】
ノルウェーでは夏至祭を『ヨンソク』と呼びます。
ノルウェーでは夜になっても昼間のように明るいため、一晩中起きています。
たき火の周りでは、ホットドッグやソーセージを食べます。
【北欧】
この他にも北欧の国では、地域によって様々な食べ物や風習があります。
あとがき
今年2019年の夏至の日は6月22日です。
この日はいつもと違って、日の出を見るのもいいですね。
夏バテ防止の為に、美味しい食べ物を食べましょう。