寒露(かんろ)にはふたつの意味があります。
ひとつは「晩秋から初冬にかけての、霜(しも)になりそうな冷たい露(つゆ)」の事。
もうひとつは、1年を24等分して季節をあらわす「二十四節句(にじゅうしせっき)」の名称です。
この記事は季節をあらわす言葉「寒露」について紹介します。
今年2018年はいつなのか。また意味や由来。この時期食べ物と風習についてまとめました。
寒露2018年はいつ?
日本では太陽の黄経(太陽が1年で動く経路の座標)が、195度になった日を寒露としています。
寒露は毎年10月8日頃に訪れ、今年2018年は10月8日(月)です。
2018年はちょうど「体育の日」と同じになりました。
寒露はいつも同じ日にはなりません。年によっては前後します。
最近で前後した年は、2011年が10月9日でした。
この後はしばらく10月8日が続きます。
また寒露は期間としての意味もあります。
寒露は二十四節気で見ると、立春から始まり17番目の期間となり、秋分と霜降(そうこう)の間にあります。
この様に期間をあらわす時は、寒露から霜降の前日までの約15日間になります。
今年2018年は10月8日~10月22日
寒露の意味や由来
寒露には「秋が深まり朝晩の冷え込みで露が冷たくなる時期」という意味があります。
こよみ便覧には、寒露は「陰寒の気に合つて露結び凝らんとすれば也」と記されています。
簡単に言うと「冷え込む夜が長くなり、露が固まりそうな頃」という意味になります。
この様に季節をあらわすひとつが、寒露の由来になります。
寒露期間の七十二候
二十四節気を約5日ずつ3つに分けた七十二候では、
気象の動きや動植物の変化を教えてくれます。
【初侯】10月8日~12日頃
鴻雁来(こうがんきたる):雁が飛来し始める
意味:渡り鳥の雁(がん・かり)が冬を過ごすために北の方から飛来し始める頃。
雁:マガン、カリガネ、ヒシクイなど
【次候】10月13日~17日頃
菊花開(きくのはなひらく):菊の花が咲く
意味:菊の花が咲く頃
【末候】10月18日~22日頃
蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり):蟋蟀が戸の辺りで鳴く
意味:キリギリスやコオロギが鳴き始める頃
蟋蟀は秋に鳴く昆虫でコオロギも含まれます。
寒露の旬な食べ物
寒露には残念ながら、冬至のカボチャみたいに、この日だからこれを食べるといったような決まった食べ物はありません。
しかし、食欲の秋と言われるこの時期は、旬な食べ物が沢山あります。
その中でもイチオシの食べ物は「新米」です。
特に旬を迎えた栗やきのこ、サツマイモなどを使った炊き込みご飯が一番おいしい季節です。
食後には、柿やザクロはいかがでしょうか?
寒露の風習
風習もこの日だからみたいに決まったものは特にありません。
しかし寒露の時期は、空気が澄んでいる為、夜空を見上げると美しくきれいに輝く月が見えます。
十三夜
旧暦の9月13日に見える月を「九月十三夜」や「後(のち)の月」と呼び、日本独自の風習です。
2018年は10月21日(日)になります。
この日は、大豆(枝豆)や栗などを供えることから、「豆名月(まめめいげつ)」や「栗名月(くりめいげつ)」と呼ぶこともあります。
ちなみに十三夜が満月になることはありません。
あとがき
2018年は寒露と体育の日がちょうど同じ日になりました。
意味や由来は覚えなくてもいいですが、日付は覚えておきましょう。
10月8日(月)ですよ!
この季節は、スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋、読書の秋と呼ばれて、何をするにも良い季節です。
ぜひ自分の秋をみつけて下さい!