眉唾(まゆつば)の意味と語源とは?使い方・例文。類語も覚えよう!

「眉唾(まゆつば)」という言葉を耳にしたことはありますか?「その話は眉唾だよ」のように使われるのですが、この「眉唾」にはどのような意味があるのでしょうか。

また「眉唾」とはどういうこと?読んで字の如く、眉に唾をつけるということなの?などという疑問も浮かんできます。

この記事では、「眉唾」の意味と語源、その使い方や例文、類語に至るまでご紹介します。

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「眉唾」の意味と語源とは?

「眉唾」は「眉に唾をつけるとキツネやタヌキに騙されない」と信じられていたことから由来した言葉のようですが、ここでは「眉唾」の意味とその語源について詳しくみていきましょう。

「眉唾」の意味

「眉唾」の意味は、眉に唾をつければ狐(きつね)や狸(たぬき)にだまされないと信じられたことから

①騙されないように用心すること。
②「眉唾物」の略

とあります。

「眉唾物(まゆつばもの)」の意味は、信用できないこと。真偽の疑わしいこと。また、そのもの。まゆつば。とされています。

つまり「眉唾」とは、信用できない物事のことを指し、また、その物事に騙されないように用心するという意味です。

「眉唾」の語源

続いて、疑わしい物事に騙されないように用心するという意味で使われるようになった「眉唾」の語源についてみていきましょう。

「眉に唾をつけるとキツネやタヌキに騙されない」と信じられていたことに由来すると前述しましたが、それはどういうことなのでしょう。

キツネやタヌキは人を化かしたり、騙したりする動物で、騙されるのを防ぐためには眉に唾をつけると良いという昔からの迷信があり、それが「眉唾」の語源とされています。おまじないのようなものですね。

ではなぜ眉に唾をつけると騙されずにすむのでしょうか。それは、キツネは人の眉毛の本数を数えて化けたり騙したりすると考えられており、眉毛に唾をつけて固めることで、キツネが眉毛の本数を数えられなくしたためと伝えられています。

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「眉唾」の語源は諸説あるとされていますが、キツネとタヌキの話のほかに、代表的とされている語源をもう一つご紹介します。

山の中で炎を噴く大ムカデがおり、平安時代の豪傑(ごうけつ)がその大ムカデに出会ったときに、炎で眉を焼かれそうになったので、眉毛に唾をつけてそれをしのぎ、更に矢にも唾を塗り、その矢で大ムカデを退治したという話があります。

そのような荒唐無稽(こうとうむけい・根拠がなく、現実味のないことの意)な話のことを「眉唾」「眉唾物」というようになったという説です。

古来より唾には魔力を封じる力があると信じられており、いずれの話にも、その唾を使うことで災いを回避するという意味合いが込められているのではないかと思われます。

「眉唾」の使い方と例文、類語

「眉唾」の意味と語源がわかったところで、その使い方について例文を交えながら説明します。また、類語についても覚えましょう。

例文からみる「眉唾」の使い方

「眉唾」の使い方の例文は、

・苦労せずにお金が手に入るなんて、その儲け話は眉唾だ
・塗るだけで痩せるクリームなどと眉唾なことをよく言えたものだ
・確証の得られない眉唾な情報に踊らされるのは危険だ

「眉唾」は、信用できない、疑わしいという意味で上記の例文のように使います。

「眉唾」の類語

「眉唾」の類語には、「胡散臭い(うさんくさい)」「きな臭い」「胡乱(うろん)」などがあげられます。

「胡散臭い」とは、疑わしい。油断ができない。
「きな臭い」とは、なんとなく怪しい。
「胡乱」とは、疑わしく怪しいこと。という意味です。

「眉唾」をはじめ、いずれも「疑わしくて、簡単には信用できないこと」を表す意味で使用します。

まとめ

古くからの迷信から誕生したとされる「眉唾」という言葉。騙されないように用心するという姿勢は昔も今も変わらないようですね。

現代はテレビやネットなどから、様々な情報を簡単に手にいれることができます。とても便利な社会になりましたが、その中には嘘も本当も隠れています。

当然のように多くの「眉唾」な話も潜んでいます。その数ある情報の中から本物を見抜き「眉唾」な情報に惑わされないようにしたいものです。

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