世界各国の国名で「~スタン」や「~ニア」がつく国が結構あると思いませんか?
「~スタン」ならウズベキスタン、パキスタン、カザフスタンなど。
「~ニア」ならスロベニア、リトアニア、ルーマニアなど。
これだけ共通した文字がついているということは、きっと何か意味があるのでしょう。
今回は国名につく「~スタン」や「~ニア」の意味をお知らせします。
そして、国名と首都もご紹介しますね。
「~スタン」の意味は?
国名に「スタン」がつく国は伝統的にペルシャ文化の影響を受けています。
ペルシャ語では「〜が多い場所」を意味するものとして「スターン(stan)」という語尾があります。
またスターンには「〜の土地」という意味があり、単語のあとにつけることで場所を表す地名接尾辞(ちめいせつびじ)です。
例えばカザフスタンは、カザフ族が多い場所(土地)として、カザフのスターンとして「カザフスタン」となったのです。
カタカナの表記では「スタン」と「スターン」の両方ありますが、どちらを使っても問題ありません。
「~スタン」のつく国名
それでは「~スタン」のつく国名と首都についてみていきましょう。
アフガニスタン
国名:アフガニスタン・イスラム共和国(亜富汗斯坦)
「アフガーン人(パシュトゥーン人)の国(土地)」の意味
首都:カーブル
「カブール」と発音するのをテレビなどで聞いたことがあるかもしれませんが正式には「カーブル」です。
パキスタン
国名:パキスタン・イスラム共和国(巴基斯坦)
「清浄な国」の意味
首都:イスラマバード
ウズベキスタン
国名:ウズベキスタン共和国(月即別)
「ウズベク人の国」の意味
首都:タシュケント(タシケント)
※旧ソ連の構成国
カザフスタン
国名:カザフスタン共和国(香佐富斯坦)
「カザフ人の国」の意味
首都:アスタナ
※旧ソ連の構成国
タジキスタン
国名:タジキスタン共和国(汰爾奇斯坦)
「タジク人の国」の意味
首都:ドゥシャンベ
※旧ソ連の構成国
トルクメニスタン
国名:トルクメニスタン(土耳古斯坦)
「トルクメン人の土地」の意味
首都:アシガバート
※旧ソ連の構成国だったが1991年に独立
キルギス
キルギス共和国のかつての国名はキルギスタンでした。
現在はこのキルギスを除く6つの国名に「スタン」が使われています。
「~ニア」の意味は?
「~ニア」は正式には「~ia」であり「~スタン」ほどの意味は無いようです。
「~ia」 は、ラテン語の形容詞語尾で「スターン」と同じく地名接尾辞です。
この接尾辞は「ニア」ではなく「~ia」です。
ですので、国名の他にも多く使われています。
例えば、アジア (Asia) やユーラシア (Eurasia)もよくみると「~ia」ですね。
地名では、カリフォルニア (California)やオセアニア (Oceania)などもあります。
「~ニア」のつく国名
「~ニア」は「~スタン」と違って多くの国がありますので簡単にご紹介します!
【アジア】
・アルメニア共和国(亜爾美尼亜)首都:エレバン
【アフリカ】
・ギニア共和国(幾内亜)首都:コナクリ
・ケニア共和国(肯尼亜)首都:ナイロビ
・赤道ギニア共和国(赤道幾内亜)首都:マラボ
・タンザニア連合共和国(坦桑尼亜)首都:ドドマ
・モーリタニア・イスラム共和国(毛里塔尼亜)首都:ヌアクショット
【ヨーロッパ】
・アルバニア共和国(阿爾巴尼亜)首都:ティラナ
・エストニア共和国(愛沙尼亜)首都:タリン
・スロベニア共和国(斯洛文尼亜)首都:リュブリャナ
・マケドニア旧ユーゴスラビア共和国(馬基頓)首都:スコピエ
・リトアニア共和国(里都亜尼亜首都:ヴィリニュス
・ルーマニア(羅馬尼亜)首都:ブカレスト
【オセアニア】
・パプアニューギニア独立国(巴布亜新几内亜)首都:ポートモレスビー
・ニューカレドニア(フランスの海外領土)首都:ヌメア
さいごに
「~スタン」と「~ニア」の意味、国名、首都についてお知らせしました。
「~スタン」「~ニア」は、国や地域を表す地名接尾辞でしたね。
「~スタン」のつく国は6か国で、ペルシャ語の影響があることがわかりました。
「~ニア」はもうちょっと国が多く、ヨーロッパからアフリカまで範囲が広いですね。
「~スタン」は旧ソ連国が多いようですが、「~ニア」のつく国にも見られます。こう見ていくと、旧ソ連だった国はとても多いですね。
私たちは普段の生活で上記のような国名をよく聞きますが、それ以上はあまり深く考えないことが多いかもしれません。
でも、こうやって意味を調べてみるのも面白いですね。