大型連休「シルバーウィーク」で話題になる秋分の日。
しかし、いつも連休になるとは限りません。年によって、休みが続いたり続かなかったりと違いがありますよね。
今年2018年はどうなるか気になります。
また、秋分の日の「秋分」には、どのような意味があるか調べてみました。
「秋分」と「秋分の日」の違い
秋分は、1年を24等分して季節をあらわす暦「二十四節気(にじゅうしせっき)」のひとつです。
二十四節気の中でも重要とされる秋分は、春分や夏至、冬至と併せて「二至二分(にしにぶん)」と言われています。
秋分の日は、国民の祝日の名称です。
簡単に違いを説明すると、
秋分=季節をあらわす暦「二十四節気」のひとつ 秋分の日=祝日のひとつ
秋分とは?
秋分は、立春から始まり14番目の節気となり、白露(はくろ)と寒露(かんろ)の間にあります。
日本では太陽の黄経(太陽が1年で動く経路の座標)が180度になった日を「秋分日」としています。
天文学では、太陽が秋分点を通過した瞬間を指します。
この日は毎年9月23日頃になりますが、年によっては前後します。
また秋分は期間としての意味もあり、次の節気「寒露」の前日までの約15日間の事を指します。
秋分の日とは?
秋分の日は、「国民の祝日に関する法律(通称:祝日法)」で制定された祝日のひとつです。
祝日法では「祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ。」ことを趣旨としています。
「秋分」と「秋分の日」2018年はいつ?
だいたい9月23日頃が秋分日になると先述しましたが、今年2018年も9月23日(日)になります。
日曜日が祝日になる場合は、翌日の月曜日が振替休日になるので、土曜日~月曜日が連休になります。
また期間であらわす場合は、秋分日~寒露の前日になるので、9月23日~10月7日になります。
秋分の日は、秋分日を祝日にすると定められているので、2018年は9月23日になります。
この日を「彼岸の中日」と呼び、前後3日を含め計7日間を「お彼岸」と呼びます。
お彼岸は、最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」と呼び、9月20日~9月26日が彼岸の期間です。
秋分の日の決め方
秋分の日は、法律で秋分日を祝日にすると定め、日付が決まるのは前年の2月です。
国立天文台が、前年の2月1日に「秋分の日」の日付が書かれた「暦要項(れきようこう)」を官報に掲載して、正式に決定します。
太陽の「黄道」と地球の「天の赤道」が交わる点が「秋分点」になる事から、この動きが予想できる前年まで、正式に決まらないという事になります。
この様な祝日の決め方は、「春分の日」と「秋分の日」だけです。
シルバーウィークはどうなる?
シルバーウィークが大型連休になるには「国民の休日」がある場合に限られます。
国民の休日は「祝日と祝日に挟まれた平日を全て休日にする」と祝日法で定めています。
よって秋分の日が9月21日・22日・23日のいずれかで、かつ水曜日となった場合、その2日前の月曜日が敬老の日になり大型連休になります。
2009年と2015年には、敬老の日が9月21日で秋分の日が9月23日になりました。
この先同じケースになるのは、2026年になると予想されています。
しかし、先述した通り「秋分の日」は、前年の2月に正式決定するので、まだわかりません。
秋分の意味
秋分は「季節が変化する目安」といった意味があります。
「暑さ寒さも彼岸まで」とよく言いますよね。
この言葉は、残暑も秋の彼岸になればやわらぎ、残寒も春の彼岸にはやわらぐ事を意味しています。
昼と夜の長さが一緒
秋分は春分と同様に、昼と夜の長さが同じになると言われています。
1787年に出版された暦について書いてある書物『こよみ便覧』には、秋分は「陰陽の中分なれば也」と記されています。
簡単に言うと「日かげの『陰』と日なたの『陽』が対等になる頃」という意味になります。
実際には昼の方が少し長くなります。
秋分の七十二候
七十二候は、二十四節気を約5日ずつ3つに分け、気象の動きや動植物の変化を教えてくれます。
【初侯】9月23日~28日頃
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ):雷が鳴り響かなくなる
意味:鳴り響いた雷が収まる頃
【次候】9月29日~10月3日頃
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ):虫が土中に掘った穴をふさぐ
意味:虫たちが土の中で冬を越すための準備を始める頃
【末候】10月4日~8日頃
水始涸(みずはじめてかる):田畑の水を干し始める
意味:田んぼの水を落として、稲刈りを始める頃
秋分の日の由来
秋分の日は「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」が由来になっています。
皇霊祭は、歴代の天皇・皇后などの皇室の霊を祭る儀式で、宮中祭祀(きゅうちゅうさいし)のひとつです。
1878年(明治11年)~1947年(昭和22年)までは、皇霊祭が休日になっていました。
しかし1948年(昭和23年)に祝日法が制定された時に、その名称が秋季皇霊祭から秋分の日に変わりました。
秋分の日の風習と食べ物
仏教で「極楽浄土」は西の方角にあると考えられています。
春分と秋分は、太陽が真東から昇り真西に沈むので、西に沈む太陽を礼拝した事が彼岸の始まりと言われています。
元々は仏教行事でしたが、やがて祖先供養の行事に変わり定着しました。
彼岸の期間に行う仏事を「彼岸会(ひがんえ)」と呼び、宗派を問わずお墓参りをします。
お墓参りには「ぼたもち・おはぎ」をお供えして供養します。
あとがき
今年2018年は9月24日が中秋の名月になります。
紅葉や秋の味覚を楽しみにドライブも良いですが、秋分の日におはぎや月見団子などのお菓子作りに挑戦してみてはいかがでしょうか?
きっとご先祖様も喜んでくれると思います。